ねこと子どもと時々社長

ねこを飼って気づいたことがあります。ママになって気づいたことがあります。社長になって気づいたことがあります。それは、いつも「幸せ」や「豊かさ」に囲まれていること。通り過ぎてしまいがちの「幸せ」や「豊かさ」に気づくためのブログです。

お願いごと

先程、外出から戻ると「社長に来客が3名ありました~」とうちの事務ちゃん。


1人は事務機器の営業で、
2人目は昨日面会した取引先卸の担当者くん、
3人目はその担当者の支店長さん。

2人目、3人目のおふたりはお詫びに来たとのこと。

なんの?と思い詳しく話を聞くと、
昨日、面会で商品の購入をお願いされたんだけど、
それが大量かつ無謀なお願いだったのでそのお詫びにと。

翌日お詫びに来るくらいならなぜ提案してきたんだ?と不思議に思いながら。

で、担当者くんと支店長、一緒に謝りに来たんじゃなくて別々に来たそうで。
しかも昨日面会したのは担当者くんと課長さんなんだけど、
謝りに来たのは担当者くんと支店長さん。

うーん。さては相当こじらせてるな。と思った。


その無謀なお願いというのは、
毎月「強化品目」っていうのが卸やメーカーさんにある。

担当者レベル、支店レベルでノルマが設定されていて、
うちは卸やメーカーとの取引は数社あるので
色んなところから「これをいつもより少し多めに買ってください~今月ノルマあるんで。」とお願いがある。

うちでは2000品目前後の薬品を取り扱っていて、その中で
「この品目を1か月分上乗せして買ってください!来月は発注いただかなくても結構ですから!」
「普段は違う卸で購入されてると思いますが、1本だけでもうちで買ってください!」
など、お願いの仕方も様々。


発注するときに面倒なので、品目ごとに納入卸は決めてある。

この品目はここの卸に頼むと決めてあって、全部、パソコンに登録されてある。

基本的には同じ品目で2社以上の卸から仕入れることはない。

卸どうしでもこの領域はお互いに侵さないってことが暗黙のルール。

売上予想がたてにくくなるし、安定した納品をするにはお約束が必要だからね。
どうやって担当品目を決めるかは、色々な経緯があるのでここは省略。


そこを、昨日来た課長さんは、自分の会社の担当品目ではないものを
値引きを頑張りますので、3か月分お約束してくれませんか?っていう提案だった。しかも5品目。

まず、卸どおしの領域を侵そうとしてるし、しかも3か月分て。

普段100の発注があればいいほうなのに、10,000のお願いをしに来た感じ。
担当品目だったらまだしも。

あたし思わず「このお願いしてる品目って他の卸さんから仕入れてるってわかってますよね?」って意味を込めて
「どの品目もおたくさん、メインじゃないよね?」聞いたよ。

担当者くんが「そうですね…」と苦笑いしつつ、課長さんは「1本でも多くお願いします!」と頭を下げる。



担当品目でもないから、毎月納品してる訳でもない。

お願いしてきた5品目の3か月分の金額は100万円以上。

0から100万円のお願いをしに来たってことだよね。

これ、イケる!と思って来たのかな?すごい勇気。
あたしだったら相当な理由がない限り頼めないなー。

金額もそうだしルールやぶってるし。
あまりにも一生懸命お願いしてくるので、「け、検討します」しか言えなかったよ。
心の中では「本気か?どうしよーーーー」と疑いつつもね。


で、今日お詫びをしに来たみたい。支店長が。

担当者くんは無茶なお願いとわかりつつも上司なので指摘することができず
しぶしぶ隣に座っていたようで。本当にすいませんでした!と。

やっぱり~?そうだよね~。おかしいと思ったんだよね~。となぜか少し安心。

無茶なお願いを一点の曇りもなくまっすぐにされたので、その空気に飲まれてたよ。

わたしプレッシャーを感じてたみたいw
どうにか答えなきゃいけない!って。おっそろしいわ。

お詫びがなかったら、あたしも同じくらい真面目にどこまで要望にこたえられるかって考えてたよ。
目を覚ましてくれてありがとう。

1円でも安く仕入れたいので、見積もり持って提案してください。

って常々卸の担当者さんたちには伝えてあるけど、ルールを無視してやって来いって言ってる訳じゃない。

強化品目っていうノルマを上手に使って、仕入れ価格を抑えることができたら、
お互いwin-winでよくない?っていう提案が伝わってなかったのね。残念。
交渉事。またひとつお勉強になりました。