センス・オブ・ワンダー
またまた1冊読了しましたので、ご紹介。
今回の感想は「とても興味深い」。
おもしろい!とかなるほど!ではなく「興味深い」。
阿川佐和子さん(作家・インタビュアー)と
福岡伸一さん(生物学者)の『センス・オブ・ワンダーを探して』
この「センス・オブ・ワンダー」っていう響きだけでも素敵でしょ?
で、文庫本なんだけど、この表紙もとても素敵だな~と引き寄せられて読み始めました。
「センス・オブ・ワンダー」とは、
『沈黙の春』でも有名なレイチェル・カーソンの著書で、
「センス・オブ・ワンダー」=神秘さや不思議さに目を見はる感性。と定義してるの。
このかけがえのない出会いや感動の感性を子どもの頃にたくさん深く育むことが
その人の人生を支えていくものである。
阿川さんで言うと、幼少期に出会った絵本や家庭環境。
福岡ハカセで言うと、幼少期に感じた虫の色彩や魅力。
この感覚が大人になってからの人生にとてつもない影響を与えていると。
無意識に感じすぎていて忘れてしまっていることもあるから、
それをふたりの対談でひも解いていくという本なのです。
もちろん、人それぞれ「センス・オブ・ワンダー」は違っていて、
私は虫に興味もなかった。
この本を読み終わって、
自分はなにに興味があったのかな~と考えてみても
…思い出せない。^^;
お絵かきが好きだった訳でもない。
絵本に夢中になった記憶もない。
保育園や学校が楽しかったという記憶もない。
ただ、歌を聞いたり歌ったりすることは好きだったかな。
叔母の車の中で、光ゲンジや尾崎豊を爆音で聞いて喜んでいたのは鮮明に覚えてるw
それでね、本の内容に戻るんだけど、
福岡ハカセの好きな著書『ドリトル先生』シリーズの中で
「人の一生は短いものだ。荷物なんかでわずらわされるのはじつにつまらんことだ。」
というフレーズがあって、
それを受けて、福岡ハカセの
「今、いらないものは将来もいらないんです」という言葉があったの。
『今』の連続が人の一生であって、
『今』のその先に将来がある。
だから、『今』が幸せなら将来幸せだし、
『今』が苦しいなら将来も苦しいんだ。ってふと思ったの。
『今』が数珠つなぎになって人生だ。って。
今、私はブログ書いてる。
『今』という瞬間がどれだけ尊いものかっていうことを書いてる。
そして、その尊さを感じているのですよ。
なんか不思議な感覚じゃない~??
なんか見てる世界が違って見える感覚。
ポコちゃんの成長ぶりを感じることに幸せを感じるのは、
その『今』っていう瞬間は二度とないからかもしれない。
それが、自分にも当てはまって、
『今』この瞬間は二度とこない訳ですよ。
今のわたし。
ただブログを書いていても、
仕事をさぼっていても、
コーヒーを飲んでいても、
仕事のことで悩んでいようとも、
この『今』が二度とない貴重な瞬間と思うだけで
なんだか愛おしくなるし
もっと『今』を充実させたいと思うの。
この貴重で尊い『今』を悩んだり逃げたり苦しむより
幸せで豊かで笑っていたいじゃーん。
と、そんな「センス・オブ・ワンダー」に気づかせてくれた本なのでした。
きっと「センス・オブ・ワンダー」は大人になってからもたっくさんあるよ。
センス・オブ・ワンダーを探して ~生命のささやきに耳を澄ます (だいわ文庫)
- 作者: 阿川佐和子,福岡伸一
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2017/06/10
- メディア: 文庫
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